経年劣化という言葉にご注意!

 家主さんから火災保険申請が提出されると火災保険会社は調査を行います。実際に調査を行うのは、火災保険会社が任意で選んだ鑑定会社。そして現地に派遣されてくるのが損害鑑定人(アジャスター)です。彼らと話をしていると一部の損害鑑定人の方がある言葉を使います。

 それは『経年劣化です』という言葉。

 そもそも、風、雪などによる自然災害と経年劣化とは全く別ものです。風害は火災保険の保証対象になります。経年劣化は火災保険の保証対象になりません。家の被害状況を調査する際にはこの『風害』と『経年劣化』をしっかりと判別していく必要があります。

経年劣化しないもの

 実は、屋根の部材には経年劣化するものとしないものがあります。例えば瓦。瓦は建築業界では常識ですが経年劣化することはありません。ただ、何人かの損害鑑定人は建築の知識が乏しく瓦を見て「経年劣化ですね」と言うのですから驚きです。瓦に経年劣化がないことは建築の知識があれば常識です。

 火災保険会社も、こういった建築の知識がない損害鑑定人、彼らを派遣する鑑定会社を選ばないよう注意が必要だと考えます。なぜなら、火災保険に加入していただいているお客様の権利を著しく損なう恐れがあるからです。損害鑑定人の誤った判断が火災保険会社が、加入者からの信頼を失う大きなきっかけにもなります。

経年劣化するもの

 逆にスレート屋根、金属屋根などは経年劣化があります。例えば、金属屋根がさびなどによって穴が空き雨漏りがしている。この場合は家主さんの実費によるメンテナンスが必要となります。

ただし、

トタン屋根などで釘が外れる

風でパタパタとトタン屋根があおられる

そこから雨が侵入し、雨漏りしている

 この場合は経年劣化ではありません。経年劣化なのか自然災害なのか。この区別は火災保険を使えるかどうかの分かれ道です。しっかりと調査をすることであなたのご自宅の修繕を火災保険で賄えるのかが決まります。

 スレート屋根も同様に経年劣化が起こります。10年ほど経過するとスレート屋根の塗装は劣化しています。15年ほど経つと表面が砂状化してきます。

なぜ砂状化が起こるのかというと

①塗装が剥がれたスレートは水を吸う

②太陽にさらされて乾燥する

①と②をを繰り返す

 こういったことを繰り返すことでスレートの屋根に「そり」「ひび割れ」が出てくることがあります。この場合は家主さんの実費でのメンテナンスが必要です。ただし、自然災害によってひび割れることもあるのを忘れてはいけません。強い風によってひび割れたりすることも充分考えられるのです。しっかりとした鑑定の目を持った専門家でなければその判断はできません。

見極めが大切です

 弊社では年間1000件を超える鑑定とその修繕のお手伝いをしています。自然災害の鑑定に関しては弊社を勝る鑑定のプロ集団がいる会社はないでしょう。経年劣化なのか、風害なのか弊社では鑑定のプロが家主さんの家を1つ1つしっかりと鑑定します。

 そして、自然災害であればその原因を調査し、書類をまとめ調査書を作成します。経年劣化であれば火災保険で保険申請はできません。ただ、風害であれば火災保険に保険申請が可能です。申請が認められ、保険の支払い金を使いあなたのご自宅を修繕することができます。

 しっかりと見極めること。これがあなたの権利を守る上とても大切なことです。そのためには、鑑定のプロに依頼してまずはあなたのご自宅を正確に調査することが大切です。火災保険は自然災害に使える素晴らしい保険です。

 くれぐれも損害鑑定人(アジャスター)の『経年劣化ですね』という言葉には気をつけてください。あなたの権利を著しく損なう可能性のある注意すべき言葉なのです。

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